
こんにちは、始興市で診療を行っている聖母ベスト内科です。健康診断の結果を受け取り、「糖尿病予備群(空腹時血糖障害)」という見慣れない表記に驚いて病院を訪れる方が意外と多くいらっしゃいます。

「血糖値が少し高いと言われたけれど、糖尿病ではないそうです」「このまま様子を見ていればいいですか?」診療室でほぼ毎日聞かれる質問です。それほど糖尿病予備群はよくあることですが、適切に理解し管理しているケースは稀な状態でもあります。本日は、内科医療スタッフの視点から、糖尿病予備群がどのような状態なのか、なぜ軽く見てはいけないのか、どのように管理すれば正常な血糖値に戻れるのかを順に整理していきます。
糖尿病予備群とはどのような状態か

文字通り、まだ糖尿病ではないものの、血糖値が正常よりも高くなっている状態を指します。始興市内の内科診療現場でご案内している診断基準は以下の2つです。
| 区分 | 診断基準 | 参考 |
|---|---|---|
| 空腹時血糖障害(IFG) | 空腹時血糖 100-125mg/dL | 正常は100mg/dL未満、126mg/dL以上は糖尿病 |
| 耐糖能障害(IGT) | 75g経口ブドウ糖負荷試験2時間後 140-199mg/dL | 200mg/dL以上は糖尿病 |
どちらか一方の基準に該当するだけでも、糖尿病予備群と診断されます。検査結果が「糖尿病ではありません」だったとしても、血糖値を調節するインスリン機能がすでにかなりの負担を受けている兆候として捉える必要があります。
なぜ軽く見てはいけないのか

糖尿病予備群は単なる警告灯ではなく、すでに糖尿病へ向かう過程の一部です。
- 10年以内に約70%が実際に糖尿病へ進行: 肥満、家族歴がある場合、食習慣が悪い場合、運動不足の場合、進行速度がさらに速くなる可能性があります。
- 心血管疾患のリスク増加: 高血糖は血管壁を損傷させ、動脈硬化、高血圧、脳卒中のリスクを高める可能性があります。
- 臓器損傷がすでに始まっている可能性: 糖尿病性腎症(腎臓の損傷)、糖尿病網膜症(目の血管異常)、末梢神経障害(しびれ・痛み)は、糖尿病予備群の段階から徐々に現れる可能性があります。
- 健診の数値一つだけで安心するのは難しい: 空腹時血糖だけが正常で、食後血糖やHbA1cが高いケースも多く見られます。
「まだ糖尿病ではないから大丈夫だろう」という考えは、むしろ積極的な管理の機会を逃してしまうことになりかねません。
改善可能な状態という希望
希望的な点は、糖尿病予備群が積極的な生活習慣の改善だけで正常な血糖値に回復できる「改善可能な状態」であるということです。ただし、漠然とした決意や一時的なダイエットでは難しく、具体的な目標と実践戦略が必要です。

1. 体重減量でインスリン抵抗性を減らす
目標は現在の体重の5-7%減量です。例えば70kgであれば約3.5-5kgの減量です。特に内臓脂肪が多いほどインスリン抵抗性が強くなるため、腹部を中心とした体重減量が重要です。
2. 食習慣の改善で血糖値の急上昇を防ぐ
- 精製された炭水化物を減らす: 白米、小麦粉、単糖類の摂取制限
- 血糖指数(GI)の低い食品を中心に構成: 玄米、オートミール、野菜、食物繊維が多い食品
- 間食や夜食を減らし、規則的な食事時間を維持
- 飲み物は水または無糖のお茶に置き換える
フルーツジュース、ヨーグルト、シリアルなど、隠れた糖分にも注意が必要です。
3. 有酸素運動と筋力トレーニングを併用
週5回以上、30分以上の有酸素運動(ウォーキング、自転車、水泳など)に、週2-3回の下半身を中心とした筋力トレーニングを加えて筋肉量を増やします。インスリン感受性の向上に役立ち、運動直後の血糖値が下がる効果は数時間から1日以上続く可能性があります。もちろん、個人差がある場合があります。
4. 定期的な血糖・合併症検査
空腹時血糖だけでなく、HbA1c、食後2時間血糖、脂質検査、微量アルブミン尿検査(腎機能)まで含めた総合的な追跡管理が必要です。家族歴がある場合は、最初から薬物治療が併用される必要があるかもしれません。どのような検査をどのように受けるかは、検査案内でご確認ください。
薬物治療が考慮される場合

糖尿病予備群だからといって、すべての人に薬物が必要なわけではありません。ただし、以下に該当する場合は考慮される可能性があります。
- 生活習慣の改善を3-6ヶ月続けた後も数値の改善が見られない場合
- BMI 30以上の高度肥満
- HbA1cが6.0-6.4%と高い場合
- 高血圧、高脂血症、喫煙など心血管疾患の高リスク群
この場合は、メトホルミン(metformin)のような経口血糖降下薬を短期的に使用して血糖値を調節し、膵臓機能を温存する戦略がとられます。
分岐点で、今すべきこと
糖尿病予備群は、糖尿病へ進むことも、正常に戻ることもできる分岐点です。その方向を決定づけるのは、複雑な遺伝子でも特定の治療薬でもなく、今の生活習慣です。あなたの体はすでに「今からでも管理を始めてほしい」という信号を送っている状態です。

手遅れになる前に、明確な診断とともに生活習慣を見直し、現実的な実行計画を立てることが、糖尿病への進行を防ぐ最も確かな準備です。聖母ベスト内科は、検査と継続的なカウンセリングを通じて、糖尿病の予防と早期治療を患者様お一人おひとりと共にサポートしてまいります。ご来院の際は、診療時間案内をご参照ください。
ありがとうございます。



キム・ソンフ 代表院長(消化器内科分科専門医、消化器内視鏡細部専門医) ・ 医療スタッフ紹介 ・ 最終確認 2026-08-06
